平成30年12月議会で、東海第二原発再稼動を行わないことを求める陳情が
9件(武蔵野市HP)出て、総務委員会審議で意見付き採択となりました。
わたしは本会議場での採決において、賛成討論をしました。
第4回定例会 東海第二原発再稼動を行わないことに関する陳情に対する賛成討論(笹岡ゆうこ)
—–(議事録)——
◯13番(笹岡ゆうこ君)
特に原稿を用意してきたわけではないので、余り十分ではないかもしれませんが、
この全ての東海第二原発の再稼働に関する陳情に対し賛成の討論をさせていただきたいと
思います。
さまざまな議員の御指摘があるように、また、委員会の中の審査でもあるように、
現段階で再稼働を決定することに対しては甚だ疑問に思っております。
この原発が40年を超えて稼働していいのかという問題、この機能というものもさておき、
住民のことを考えると、この避難計画というのがまだまだ不十分であることがわかります。
茨城県が出した数値の中でも、周囲に96万人もいる中で、大型バスは最低でも3,000台必要
であるとされています。
そして、5キロ圏内には8万人が住んでいるそうですけれども、
この避難だけでも30時間以上かかるのではないかと算出がされています。
また、広域避難の受け入れ協定というのが周辺自治体とされているわけですけれども、
例えば松戸市の市議会議員によると、水戸市民の県外の広域避難受け入れ協定をしている
ということでありますが、松戸市は1万6,000人を受け入れるという協定を結んでいるそうです。
しかし、その地元の議員によると、駐車スペースも確保されておらず、原則、
自家用車を想定されているという中で、受け入れ自治体としてもまだまだ本当に不安なところ
であるという声を聞いています。
また、先ほど山本ひとみ議員がおっしゃったように、日本原電の安全対策にかかる費用は
少なくとも1,740億円が見込まれています。
これに対して、御指摘のあるように資金繰りは大丈夫かという声に加えて、
実質国有化されている東京電力のほうが支援をするという話が出ていたりしますが、
福島第一原発の収束もまだまだ終わっていない中でそんなことができるのかといった問題や、
福島第一原発だけでも賠償金が7兆円にも見込まれているとされ、
除染や収束を含めると21兆円を超えるという、現在でそんな試算も出ています。
こういったことを総合して考えてみますと、私たちがするべきことは、
福島第一原発の3.11の事故からどのように学び、対策をして今後の社会をつくっていくか
ということだと思っています。
それに対してかなり不十分な状態であると思っております。
もし東海第二原発で事故が起こったらどうなるのかといった想定のリスク管理というものが、
甚だ不十分であると思います。前にいた会社なんかでは、計測不能のリスクの洗い出しも
一生懸命やっておりました。
今、目に見えているリスクだけでも全くもって対策がとれていないと思います。
あとは、私も3.11がきっかけで議員を目指したのでありますけれども、
そのときに一番しんどいなと思ったのは、この住民や市民や国民の分断でした。
安全だと考える人もいるし、安全ではないと考える人もいるし、避難すべきだとか、
避難したいけれどできないとか、そういったものの分断が、これこそが非常に問題であると思いました。
武蔵野市で私はその当時、生後7カ月か8カ月の息子がいて、まだ腰も据わっていなかった
と記憶しています。
そのときに、水素爆発で建屋が吹っ飛んだ映像を一度テレビで見ました。
そして、金町浄水場の水道水からヨウ素が検出されたというニュースも見ました。
そういった中で子どもたちをどのように守るのか、そういったことに関する
大人の責任というものをもっと果たしていくべきだと思っています。
この国策によってこれ以上市民、住民、国民が分断されることのないように願いまして、
この東海第二原発の再稼働を行わないことを求めることに関する陳情の賛成討論と
させていただきます。