質問のまとめ
□︎市民文化会館改修(約33億円)クリーンセンター新築(約51億円)の評価は。
□納税者の増を鑑みた、今後のファミリー世帯誘致の方向性は。
□健全財政を評価するが、国の状況を見ると将来世代の疲弊は明らか。世代間公平性を保ちながら今後も次世代にツケを残さない経営をすべきだと考えるが、見解は。
□今後の投資的経費の増に備えた基金の積み増し・繰入れの抑制を今後も続けるべきだと考えるが、見解は。
□第6期長期計画策定に向けた長期的財政見通しの見直しはいつされるのか。□高い担税力を鑑み、質の高い行政サービスに加え、自治体の理念やメッセージ性を乗せて発信すべきと考えるが、見解は。
□次のコミュニテイ構想を考えるにあたり、子ども・子育てに重点をおいた新たなコミュニティを構想すべきと考えるが、見解は。
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【笹岡委員】 本日から4日間、どうぞよろしくお願いいたします。
今回も一般会計において、歳入約709億円、歳出は685億円ということで、実質収支も22億9,772万8,000円。今回も、過去最大規模を誇っていると思いますが、この決算において大きなことが2つあったと思っています。
それは、市民文化会館の改修、約33億円と、クリーンセンターの新築、約51億円だと思っております。また、この2つの大きなことがあったにもかかわらずという言い方もあれですけれども、しかしながら一人一人の担税力によって個人市民税が多くを支えている。そういったことは武蔵野の大きな特徴だと思っております。
改めまして、今回の市民文化会館の改修、及びクリーンセンターの新築についての評価を伺いたいと思います。私は先日、小学校の音楽会で、初めて子どもたちが使っているところを見ました。お母様方もすごく喜んでいて、改めてこういう場所で発表している姿を見ること、またお手洗いも混まずにみんな行くことができました。そういったことも含め、評価としてよかったのではないかなと思っております。
こちらのクリーンセンターも含め、クリーンセンターについては、私は特にあそこに人が対流する場所ができたこと、エコマルシェなどいろいろやっておりますが、そういったことも含めてコミュニティの核としてもいい場所ができたのではないかなと、そう思っておりますが、お考えを総括的な視点で伺いたいと思います。
もう1点は、少し歳入に入ってしまいますけれども、個人市民税、人口においては平成27年度から比べますと28年度人口が14万4,606人、世帯人数にして7万5,768世帯ということで、976人、672世帯増ということで、こちらの納税義務者の増も個人市民税が多かったといったことが大きく支えていることだと思っています。
私としては、ファミリー世帯がたくさんふえていただきたいなと。子どもの世代を支えて、高齢者の方々も支える、そういったファミリー世帯がふえていく自治体であってほしいと思っておりますが、個人市民税の増及び人口増を鑑みて、この今後の方針についてお考えがあれば伺いたいと思っています。
まず、この大きな2点でお願いいたします。
【松下市長】 笹岡委員の御質問にお答えいたします。まず、この決算の特徴的な中で、市民文化会館の改修と新クリーンセンターということがございました。市民文化会館の改修に当たりましては、こちらは改修期間の間、市内の各学校など、日ごろ発表の場でお使いいただいていた方が、近隣市の皆様、近隣市の施設に御協力をいただいて、小金井や杉並ですか、音楽会等を開催していたことを承知しております。
そうした中、いろいろな皆様の御尽力があった中で改修が行われた。長らく大規模な改修を行っていませんでしたので、舞台装置やトイレやエスカレーター、エレベーター、椅子ですね、中身が本当にきれいに新しくなったということで、市民の皆様にも喜ばれている。そして、お子さんたちの日ごろの練習の成果を発揮する場に本当にふさわしい、すばらしい舞台になっているなという感想を持っております。
あわせて、新クリーンセンターは、こちらの場合は建てかえということもあり、御近隣の皆様の御協力のもとで実現できたということについては、本当に御近隣の皆様の御協力に感謝をしているところでございます。
あわせて、これまでのクリーンセンターよりもイメージも一新して、デザイン的にも御評価をいただく。そして新たなマルシェですね、市場のような取り組みも行っておりますし、そしてコミュニティとしての場、また発電としても、エネルギーの上でも新たなクリーンセンターとなったという認識をしております。
あと、市民税について今後どう考えているかということは、やはり持続可能な市政の発展のためには、働く世代の皆様に積極的に武蔵野市をお選びいただいて、そして子育て等を通じて子育てしやすい武蔵野をしっかりと実現して発信をしていくことで、そうした働く世代のファミリー世帯の皆様にお選びいただける、そんなまちにしていきたいというふうに思っております。
以上です。
【笹岡委員】 私も同意いたします。新クリーンセンター、今後はエコプラザ(仮)のお話も今、ずっと続いているところですので、そういったメッセージ性も含めた大きなまちづくりをしていっていただきたいなと思っています。これは詳しくはまた後日触れたいと思います。
次に、年次財務報告書を見ておりまして、11ページ以降なのですけれども、一般会計で言いますと、B/Sの、バランスシートにおいても資産合計3,181億円、負債合計341億円、比率が10.4%、期首・期末比較においても資産合計69億円増、負債合計が0.3%減、社会資本の地方債等の割合においても、期首よりも減っている。
また、財政力指数においても1.489、公債費比率も市の中で一番少ない、最も低い値の3.9%、こういったこと全てが武蔵野市の堅実な財政状況、及び次の世代にツケを残さない経営をしてこられた、そういったことを数字で如実にあらわしていることだと思っております。
私も、世代間公平性というのは本当に大切なことだと思っておりますし、この世代間公平性を保ちながら負担を将来世代に先送りしない、こういったことは皆様の意識の中にも強くあることだと思っております。
私は、それプラスアルファで、国の状況を見ておりますと、国の借金も公債は歳入97兆円において、865兆円あったりする。
そういったことは、やはり将来、次の世代は相当疲弊する可能性があると、そう思っております。そういったことを鑑みますと、一自治体ではありますが、堅実な財政、次の子どもたちにツケを残さない経営をし続けていく、そういったことは何よりも大切だと思っておりますが、このことに関してお考えを伺いたいと思います。
また、全会計の基金残高は405億円、そのうち資産の更新、新設に備えた基金319億円、こういった基金の積み増しを堅実に行っていく、これは本当に大切なことであります。これはまさに将来に向けての準備であると思いますし、基金の積み立てをしっかりと行って繰り入れの抑制をしていく、こういったことは今後もずっと続けていっていただきたいと思いますが、こちらもあわせてお考えを伺いたいと思います。
また今回、市民文化会館の改修、及び新クリーンセンターの新築が一段落というか、1つ大きなことが終わりまして、投資的経費は今後、また次は学校施設があるのかなと思っておりますけれども、少し時間があく可能性もあるなと思っておりますが、しっかりとこの間に堅実に基金を積みましていっていただきたいと。無駄をなくし、堅実な経営をしていただきたいと思いますが、要望も含めてあわせて御見解を伺いたいと思います。それで一旦切ります。
【松下市長】 私からは、簡潔にお答えをいたします。基金を将来に備えて着実に積み立て、かつ次世代にツケを残さない自治体経営をしっかりと行っていきたいと考えます。
他の細かな点については、ほかの方に答えてもらいます。
【笹岡委員】 わかりました。おおむね、今後の投資的経費の展望においても、長期財政予測を見ますと、これから投資的経費が大きくかかってくると。それにおいて300億円ぐらい基金が足りなくなるのではないか、そういった試算も出ております。
長期財政予測について、こちらで今もう一度伺いたいと思いますが、先日、平成30年度から39年度の武蔵野市道路総合計画(案)が出まして、こちらにおいてまた新たに100億円縮減されるなんというようなお話もありましたが、私たちの会派は、長期財政予測についてどんどんと少しずつずれが出ているのではないか、これは上方修正ではないかというふうな指摘をさせていただいておりますが、六長策定も鑑みまして、この長期財政予測、公共施設等総合管理計画のときに出ていた五長においてつくられた長期財政予測、こちらの見直はしっかりと、どのあたりで行かれるのかとかいった見解を伺いたいと思います。
もう1点は、先ほど市民税のあたりで、所得増、担税力の高さをあらわすものでもありますが、1人当たり所得がふえた、これも予算額も上回っておりますというところがありました。つまりは、武蔵野市においてしっかりとした、平均より多くを求められる可能性がある行政サービスをしっかりと皆様に提供していかなければならない、そういったこともあわせてあらわされていることだと思っております。
これに関しては、行政サービスをしっかりとした質のよいものを提供していく、同時に無駄もなくしていくということだと思いますけれども、それにおいてしかるべき理念やメッセージ性というのは本当に必要になってくると思います。
行政側が行政サービスを提供するに当たり、どのような理念やメッセージをそこに乗せていくのかといったことは、今後も必ず大切なことになってくると思います。そして、新しいコミュニティ構想も、邑上市長は今後、新しいコミュニティ構想、次期コミュニティ構想に向けて考えていきたいといったようなお声もありました。
ここで私は、松下新市長になったことも期待して、やはり子ども、子育てにもっと重心を置いて、ここをもっともっと明るくした、そういったコミュニティを新しく構想していっていただきたいと思いますが、あわせてこちらの御見解を伺いたいと思います。
【堀井副市長】 公共施設の総合管理計画に関して、道路総合管理計画をつくって費用の見直しをしているという御指摘であります。これは、公共施設総合管理計画を策定する中で、議会との御議論の中で、現状のまま更新をすればどれぐらいの費用がかかるということを出しまして、それよりもさらにコストダウンを図るべきではないかというような、そういう計画にすべきではないかという御指摘を踏まえて、よりコストのかからない道路の維持管理、これを検討した結果、道路総合管理計画として現在計画を策定しているところでございます。
【松下市長】 笹岡委員から、行政サービスを質のよいもの、無駄をなくしていくもの、そうした提供する行政側としての理念をしっかりメッセージ性を持って示していくべきではないかとの御質問でございます。
やはり子どもがいる方にとっても、いない方にとっても、子育て支援は未来への投資として必要だということ、こちらを強くメッセージとして発信をしていきたいということと、行政サービスもそうなのですが、武蔵野市にお住まいの皆様にとって、武蔵野のブランド力の高さというのも非常に御評価をいただいていると私は感じています。
その御評価が下がらぬよう、武蔵野市のこれは総合的なものです、安心・安全だったり、子育て環境だったり、また高齢者の方への支援だったり、複合的に武蔵野市、個々人に持つイメージは異なるかもしれませんが、そうした武蔵野ブランドとしての市としてのブランド力の向上をしっかりと目指していきたいと考えています。
【堀井副市長】 失礼しました。六長における財政の見直しは、こういう新しい計画の策定、またそのときの社会情勢、社会環境を含めて、公共施設管理計画でもその時期に合わせて財政見通しの見直しをするというふうに述べておりますとおり、そのように実施をしていきたいと思っております。
【笹岡委員】 長期財政予測の見直し関しては、六長でしっかりとやっていただきたいと。その見通しが変わったならば、早く教えていただきたいなと思っております。
また、先ほどから人口推計の予測についての御指摘もありますが、確かに下田委員おっしゃるとおり、生産緑地解除の話も大きな課題であると思っております。そういった大きな土地以外にも、まちを歩いておりますと、特に吉祥寺エリアにおいて、お屋敷が小ぶりのファミリー世帯用になっている。また、とりあえずの方策として駐車場になっていたりもするのですけれども、そういった部分で今後また人口がふえていったりだとか、ファミリー世帯とか若い世代がふえていく可能性もあると思っておりますので、この長期財政見通しも含め、全体の長期見通しをしっかりと見直して長計に生かしていただきたいと要望いたします。
あとは歳入にします。以上です。