障がいのあるお子さんとそのご家族への支援について(2019.2一般質問)

障がいのあるお子さんとそのご家族への支援について(2019.2一般質問)

2019年2月議会で

「社会的包摂を実現する、子ども・子育て支援について」

笹岡ゆうこ一般質問「社会的包摂を実現する、子ども子育て支援について」通告書 

を一般質問しました。

議事録が出ましたので、アップします。

内容は

  • 障がいのあるお子さんと、そのご家族の支援について
  • 日本語指導が必要な外国籍の児童生徒の支援について
  • 幼保無償化について

の3つのくくりとなっています。

 

そのうち、

障がいのあるお子さんと、そのご家族への支援について

をまとめます。

 

最後の一般質問 登壇

 

①障がい児を受け入れている幼稚園への一層の支援について

②知的障がい児(者)へのおむつ代助成について

③障がい児の保護者、特に希望する母親の就労支援につながる取り組みをすべきでは。

ウィズの延長保育の拡大は可能か。

④市内の放課後等デイサービスの充足状況と今後の見通しについて

⑤障がい児の移動支援の充足状況と、

今後の送迎つき放課後等デイサービス事業者の増加見込みについて

⑥障がい児(者)ヘルパーの人材育成を進めていくべきではないか

 

 

(以下は議事録のため、「害」という漢字を使用しています)

 

笹岡 ①:1番目、質問いたします。障害児とその御家族の支援について伺います。

平成30年に出された武蔵野市障害者計画・第5期障害福祉計画によりますと、

平成29年における18歳未満の身体障害者手帳取得者は81名、愛の手帳取得者は309名と、

平成26年と比較すると、身体障害者手帳取得者は17%増加、愛の手帳取得者は横ばい

となっております。

しかし、地域療育室ハビットへの御相談件数は年々増加しております。

そこで伺います。

 

未就学の障害のあるお子さんの保育と教育について、幼稚園とウィズの併園を望むが、

なかなか受け入れが難しいという声がありました。

市としても、障害のあるお子さんを受け入れる幼稚園への支援を一層推進していくべき

だと考えますが、見解を伺います。

 

 

市長 ①答弁:

幼稚園における障害児や支援の必要な園児に対しては、

私立幼稚園幼児教育振興費補助金における特別支援教育事業費で施設に対する補助を行い、

人的配置等に対する支援を行っています

しかしながら、私立幼稚園の受け入れ児童につきましては、各施設、法人が、

在園児の状況や職員の配置等さまざまな要因に基づき決定をするため、

市による指導には限界があると考えております。

 

なお、地域療育相談室ハビットでは、幼稚園への施設巡回を行っており

希望する園に出向き、発達の気になるお子様への対応方法など、

幼稚園教諭へのアドバイスを行っております。

 

誰もが安心して幼稚園にお子さんを預けることができるよう、

障害児の受け入れについては幼稚園とも協議をしながら、

支援のあり方も含めて検討してまいりたいと思います。

 

 

笹岡 ①の再質問:

 

お答えの中に、保育園も2名までということで、現況で28名、

保育として受け入れてくださっているということなのですけれども、

市内を見てみますとやはり大多数が幼稚園での受け入れとなっております

東学園があるということもあるのかもしれないのですけれども、

やはり本市においては幼稚園の受け入れが大きいということは認識するべきだと

思っています。

 

それでたまたまなのですが、私の息子の幼稚園で、

そういったウィズと併園されているお子さんがいらっしゃいました。

私も障害のあるお子さんというのは初めてで、その子はたまたま言葉がうまく話せない

とかそういったものがあったのですけれども、様子を見ていましたら、

子どもたちは、最初は何を言っているのかわからないのだけれども、

徐々にその子が何を言っているかわかるようになってきたと、

子どもたちが言っていました。

言葉を介さなくても、子どもたちの何かの所作とか目の動きとかで意思疎通、

お互いにコミュニケーションがとれるようになっていたのです。

 

私はそのことを知って、インクルーシブ教育というのはこういうことなのだなと思いました。

その子のおかげで実感として知ることができました

ですので、この受け入れている幼稚園の動きというのを、

自治体としてもっときちんと評価して、支援をしていくべきだと思っております。

 

 

現況でもやっていただいているかと思いますが、

例えばその実践の場を、保育と教育に携わる人が見学に行く仕組みとか、

勉強し合う仕組みとかへ広げていくべきだと思っていますが、

お考えを伺いたいと思います。

 

市長 ①再質問答弁:

 

まず、障害児を受け入れている幼稚園への評価ですとか、

そこでのインクルーシブ教育を学ぶべきではないかという視点の御質問かと思います。

 

現状、障害児を受け入れていただいている市内の幼稚園におきまして、

国の補助を受けた形で、インクルーシブ教育の研修の場として実践を

拝見させていただいているところもございまして、そちらは市の教育委員会として

拝見させていただいて、現状を把握しているところでございます。

 

 

 

笹岡 ②:知的障害をお持ちのお子さんの御家庭への支援について、

おむつ代助成などの一層の支援について見解を伺います

 

市長 ②答弁:

もともとおむつ代の助成制度は、脳性麻痺等の障害等により、

排せつの意思表示だけでなく、トイレへの定時誘導も困難な方を対象とした制度でした。

そのため本市では、

要件に該当しない知的障害の方については対象外とさせていただいております。

現在はおむつ代の助成制度は地域生活支援事業の一つとなり、

地域の実情に応じた柔軟な事業形態での実施が可能となりました。

 

しかしながら、地域生活支援事業は限られた財源の中で実施をしており、

障害の特性に応じて対象者を決めざるを得ず、

知的障害の方は対象外とさせていただいております。

 

障害特性によってサービスの種類に差が出るということに御理解をいただきたいと

考えております。

 

 

笹岡 ②再質問:

現況で、このおむつ代助成というのは、肢体不自由児の方が対象であると

伺っております。

私は知的障害のあるお子さんをお持ちのお母様方から、このお話を伺いました。

 

この知的障害のあり方が、助成はないけれども、ずっと一生おむつが必要な場合もある

と聞いてます。

おむつ代が月5万円になることもあると聞いています。

 

ほかにも、例えば知的障害をお持ちで、自傷癖があるお子さん、

例えば壁に頭を打ちつけてしまうとか、床に頭を打ちつけてしまうとか、

それがとめられないといった傾向があるお子さんは、

引っ越しを余儀なくされていること、

あとは防音マット、防音のためにウレタンマットを何重かにして床に敷き詰めている、

そういったことも30万円以上かかったと伺いました。

 

ほかにも力が入りやすい靴にするために、靴の下敷きを一人一人に合ったものにすると、

それも1つ2万円するのだと聞いています。

 

私は、これは全てが全て自治体の補助とか助成とかいったものは難しいと思っている

のですけれども、こういった現状を知っていくべきだと思います

 

私はここまで細かくは知らなくて、

これは自分事として考えたら、大変なことだと思いました

 

ですので、こういった当事者の方々をもっと知っていくこと、これはつまりは

簡単な言葉で言うと、心のバリアフリーにつながるのだと思いますけれども、

 

そういったことはこの子ども子育て応援宣言を掲げている自治体として、

もっとやっていっていただきたいなと思っておりますが、

お考えを伺いたいと思います。

 

市長 ②再質問答弁:

知的障害の方に関しましては、この間さまざまな議論の中で、

武蔵野市の障害者支援の流れといたしましては、現金給付から現物給付という形で、

障害児をお持ちの親御様が、親亡き後の子どもが安心して暮らすことができる

入所施設が必要だということで、

さまざまな見直しも行ってきている経緯があり、

 

この3月に吉祥寺北町に「わくらす」という、市内初の入所施設が誕生したという

経緯もありますので、こうした障害をお持ちのお子様のいらっしゃる

親御さんの親亡き後を心配される、そうした思いに応えていくことが、

今後も必要だろうなと私は考えております。

 

笹岡 ②再々質問:

 

「わくらす」の話になりましたけれども、私も見学に行きまして、

非常に温かみのある施設だと思いました。

 

これは武蔵野が誇るべき施設だと思ったのですが、障害児、お子さんの部分が、

やはりその家庭においてどういう生活をされているのか、

私たちはもう少し知っていくべきなのではないかなと思っています。

 

私も全てが全てお金で支給しろとかそういったことを申し上げているわけではなくて、

今の中では本当に声なき声というか、

まだ小さい声を拾い上げていくべきだと思って、

この質問をつくらせていただきました

 

 

 

 

笹岡 ③:

障害のあるお子さんをお持ちの保護者の中には、有資格者にもかかわらず、

短時間での復職が難しい、または預け先がなかなか見つからないために

就労を諦めているという声を聞いています。

障害児の保護者、その中でも特に希望する母親の就労支援を推進していくべきだと

考えておりますが、見解を伺います。

また、あわせてウィズでの延長保育のニーズがありますが、

現況と展望、課題を伺います。

 

 

市長 ③答弁:

 

就労支援の観点を、職業を紹介するとかあっせんするとかではなくて、

障害をお持ちのお子様をお預かりして、

お仕事をすることが可能ないようにするという

視点から、就労支援についてお答えしたいと思います。

 

保育園における障害児保育は、認可保育所1施設当たりおおむね2名までを定員とし、

心身に障害のある児童の受け入れを行っております。

障害児保育の受け入れについては、障害児保育実施要綱に基づき、

障害児保育判定会議を経て入所者を決定しております。

受け入れ人数は、平成29年度は28名となっており、毎年増加しています。

受け入れ体制の充実に引き続き努めてまいりたいと思います。

 

なお、障害児の親の就労支援として、ほかには学童クラブの千川さくらっこクラブ、

高校生までの就学児を対象とした放課後等デイサービス、千川さくらんぼクラブがございます。

 

 

次に、ウィズの延長保育についてでございます。

こども発達支援室ウィズは、児童発達支援事業所であり、

いわゆる療育の場であるため、保護者の就労補助を行う施設ではございません。

 

しかしながら保護者からの要望に応えるため、ウィズの延長保育につきましては、

平成30年5月より月1回試行事業として、16時までの延長保育を実施しました

また、放課後等デイサービスに通うことが難しい肢体不自由児を対象として

余暇活動支援を実施しております。

これは月に2回、夏休みは週2回となっています。

今後も延長保育や余暇活動支援を継続していく予定です。

 

課題としましては、ウィズの対象児は丁寧な療育を行う必要があるため、

個別支援計画の作成、教材やプログラムの準備など、相当の時間がかかっていることや、

4月からは定員も拡大予定あり、これまで以上に

さまざまな準備を夕方の時間帯に割くことになる点が挙げられます。

そのため現状では、延長保育や余暇活動支援の今まで以上の拡大は難しい

と考えております。

 

笹岡 ③再質問:

これも非常に難しいところではあるのですけれども、

例えば働きたい人が働ける社会にしていくべきだというのは、

本当に皆さんの共通理解だと思っています。

保育園もふやしているところですし、武蔵野市も子ども・子育て支援として、

本当に力を入れてやっていっているところだと思っています。

プラス、これが障害をお持ちのお子さんがいると、

またもう一つ困難さがあるのだということを、私たちは考えていくべきなのだ

ということで、この質問をつくりました。

 

すぐに解決するものだとも思っておりませんが、

例えば看護師さんとかの資格があって、現場に復帰したいけれども、

保育園に入っていなくて幼稚園との併園だとかいった場合に、

復職はなかなかかなわないのだという声、

それは自分たちの選択の中で最大限やるのだけれどもやはりできないのだという、

障害が発覚したら何かを諦めるということがないような仕組みを考えていくべきなのだと思っております。

これは働き方の多様性ということも考えて、

障害のあるお子さんをお持ちの御家庭というところも、

ぜひ視野に入れていっていただきたい思いますがいかがでしょうか。

 

 

先日、私のところにこんな声が届きました。

「わくらす」ができたことで、なごみの家のショートステイが移転した。

その移転が、最初は5月15日から5月31日までかかるという説明があり、

そうすると、障害のあるお子さんをお持ちの兄弟の運動会に行けなくなる

といった声が届いて、そういった話がたくさん出ているということで、

なごみの家の施設の方も問題視しているという声が届きました。

 

私はまたこれで一つ知って、障害のあるお子さんだけではなく、

その兄弟の運動会に、預けないと行くことができないというのは、

一つまた大変なことだなと思いました。

未就学児を抱えているだけで、ほかの兄弟の運動会にいくというのは

大変なことなのですけれども、そういった中でプラス障害があると、

また一つ困難さがふえる。

困難というのは、預け場所と預かる人、その場所と人、

そこが今足りていないから、また一つ難しくなっている、

そういったところはこれから課題だと思っています

 

なごみの家の移行に関しては何と、その当初言っていた計画よりも、

5月15日から17日に移転の時期を大幅に短縮するという、

職員の方の物すごい努力があると思いますけれども、

それによって解決してくださったということなのですが、

この困り事のお声によって、また

そういった生活実態を一つ私が知ることができたので、これは皆様と共有したい

と思って話をしています。

 

ですので、ただでさえ未就学児の居場所づくりというのは課題がある

思っています。

これは武蔵野市全体としてそうだと思っています。

だけれども、障害があるお子さんならなおさらそうだと考えて、

これから10年、力を入れていっていただきたいと思っているのです。

 

この障害のある方、お子さんから大人までにかかわる人と、そのいられる場所、

これをもう少しふやしていく

 

つまりは、これは親の就労の有無とか、

お子さんと大人の障害の有無にかかわらず、それぞれの個性が尊重されて、

適切な配慮のもと、成長、発達していく、

それを等しく保障していくことが必要だと思っております。

私はこれからの10年で、ぜひここをもう少し力を入れてやっていただきたいと

思いますが、市長の考えを伺いたいと思います。

 

また、ここの保育料審議会の最後の部分を一つ紹介したいと思います。

私はこの言葉を非常にいいなと思って読みました。

先日出た保育料審議会の答申の最後の部分に、こう書いてありました。

市の子どもたちが一人一人かけがえのない存在として認められる。

これは障害の有無にかかわらずと書いてありました。

こういったことが保育料審議会の答申の中にも書かれている。

つまりは、保育料といった審議だけではなく、武蔵野市全体の子どもたちを、

それが障害があろうがなかろうが、これからもっと考えていくべきだという流れ

だと思いますが、こちらに対しても私は非常に、

こういったことをもっと発信していっていただきたいと思っておりますが、

加えてお考えを伺いたいと思います。

 

市長 ③再質問答弁:

看護師資格をお持ちの方が、お子さんが障害児で、保育園に入れていないのか、

望んで幼稚園に行かれて預かり保育を活用しているのか、

ちょっとそのあたりですが、個別具体的な事情がわかりかねるので、

なかなかこの場でのお答えは難しいのですけれども、

現状、保育士の入所申請の中で、保育士の資格を持っていると加点があるのですが、

看護師さんの加点がないというのは現状です。

ただ笹岡議員がお話しの方が、どういった具体的なお困り事、

保育園に入りたくて入れないのか、幼稚園を選んでいるのかというのが、

ちょっとこの場では私にはわかりかねるので、少しお答えがしにくいなと

思っております。

そして、障害をお持ちの方、特に未就学児の居場所づくりについての御質問か

と思います。

そしてあわせて保育料審議会の最後の一文も御紹介をいただきました。

今現在策定中の第六期長期計画や第五次子どもプランの中で、

障害のあるなしにかかわらず、子どもの最善の利益を

どうやって保障していくかというところをしっかりと念頭に、

計画づくりをしていきたいと考えております。

 

個別具体的な部分につきましては、詳細なことがわからないと

この場ではお答えしかねるのですが、これから未就学のお子様が小学校に

入学するに当たっての御相談ですとか、障害をお持ちの方でどういった形で

お進学を御希望されているかなど、できるだけ丁寧に

お一人お一人のお困りのことに対応したいという思いで、日々相談に乗って、

解決に向けて取り組んでいるところでございます。

以上です。

 

笹岡③再々質問:

ちょっと私の言い方が悪かったのかな。

個別具体的なことを今言ったのではなくて、

例えば資格があるお母さんでも、障害のあるお子さんがいる場合に、

働きたいのだけれども働けない現状があるのだといった声を、私は紹介したのです

ですので、その方が具体的に保育園に通いたいのだけれども入れないとか、

そういうことではなくて、障害が発覚したら何かを諦めるようなことがない

仕組みづくりをみんなでつくっていきたいなと思って質問をしております。

 

 

 

笹岡 ④:

放課後等デイサービスが足りなくなるのではないかという不安の声を伺っています。

市内の放課後等デイサービスの充足状況と今後の見通しについて伺います。

あわせて、肢体不自由児や重症心身障害児が利用できる施設についても伺います。

 

市長 ④答弁:

まず、放課後等デイサービスの充足状況についてお答えをいたします。

本市では、開設時の準備金や家賃の補助を支給してきた経過もあり

市内には12カ所の放課後等デイサービスが開設されています。

また、放課後等デイサービスは市外事業所の利用も可能であり、

市境などにお住まいの場合は近隣市の事業所を利用されている方もいらっしゃいます。

 

事業所によっては定員に満たないところもあり、一定の充足はされてきましたが、

送迎サービスを実施する事業所については待機者も出ており、

不足をしているという認識がございます。

また、肢体不自由児や重症心身障害児の利用できる事業所も少ない

ということがあります。そ

のため平成28年度に補助要綱を一部改正し、送迎や肢体不自由児の受け入れを

優先的に行う事業所を対象に、500万円まで補助することとし、

事業所の参入を促しているところです。

なお、平成30年度より放課後等デイサービスの報酬が引き下げられたこともあり、

当面新規参入は難しいものと考えております。

 

 

笹岡④ 再質問:

放課後等デイサービスについて。

放課後等デイサービスは急激に数がふえたので、皆さん入ることができている

とは聞いているのですが、児童発達支援管理者の要件の強化ですとか、

職員の要件の厳格化などがありましたから、閉園かもしれないと言われている

ところもある中で、

この前そのウィズとかハビットに通っているお母様方とお話をしました。

そこでは、私たちの子どもは入れたのだけれども、

これからの子どもたちが放課後等デイサービスに入れなかったらどうしようか

というお話がありました。

 

確かに急激にふえたのだけれども、今横ばいになっているというか、

これから当面新規は見込んでいないという御答弁もありましたが、や

はりこれは課題だと思っておりますので、市としてしっかりとそこを把握して、

支援を続けていっていただきたいと、これは要望したいと思います。

 

 

 

 

笹岡⑤: 障害児向けの移動支援の需要と供給が追いついていないことについて

以前も一般質問させていただきました。現在の障害児の移動支援の充足状況と、

今後の送迎つき放課後等デイサービス事業者の増加見込みについて見解を伺います。

あわせて、児童の行動援護、これは自分一人で行動することに著しく困難がある方が、外出時の危険回避を行う支援のことを指します。

この行動援護の需要と供給について、現況と展望を伺います。

 

 

市長⑤ 答弁:

大人も含めた移動支援全体の利用時間数は毎年伸びていますが、

児童については放課後等デイサービス事業所がふえた影響により、

やや減少傾向にあります。

平成29年度で利用者数が延べ3,283人、うち児童が801人、

平成30年度見込みは、利用者数が延べ3,446人、うち児童が740人です。

移動支援を担うガイドヘルパーについては、

市独自で養成研修を行う事業所に対して補助を行っており

年2回の研修が実施されていますが、応募者数が少なく苦慮しているのが現状です。

今後もガイドヘルパー養成研修についての広報を工夫し、

人材の育成を進めていきたいと考えます。

 

送迎つき放課後等デイサービス事業者につきましては、

送迎つき放課後等デイサービス事業者の参入を促すため、

開設準備補助金の支給要件を送迎つきであることとしました

ただし、平成30年4月の報酬改定の影響により、

以前ほど事業所からの市内開設についての相談がないというのが現状です。

 

行動援護につきましては、知的障害や精神障害により

行動上著しい困難を有する障害者の外出時の支援を行うサービスであり、

児童で希望する方はごく少数であります。現在実利用者は2名となっております。

また、行動援護のヘルパーには相当なスキルが求められるため、人材育成上の課題もあります

今後、市内に行動援護の対象者や希望者がふえてくれば、

事業所の参入も見込まれますが、希望者が少ない現状では、

なかなか参入は見込めないかなと考えております。

 

 

 

笹岡⑥:

今後は介護ヘルパーのみならず、

障害児(者)ヘルパーの人材育成を進めていくべきではないかと考えておりますが、見解を伺います。

 

市長⑥答弁:

介護人材の確保、育成は大きな課題と認識しており、

昨年12月に地域包括ケア人材育成センターを開設いたしました。

このセンターではさまざまな養成研修、スキルアップ研修を行っていますが、

介護職対象の研修においては、高齢者介護と障害を区別しないことを前提としております。

 

例えば、介護職員初任者研修は資格のない方を介護職として養成する研修ですが、

カリキュラムは障害に関する内容も組み込まれており、

修了後は、介護サービス事業者または障害福祉サービス事業所に

就職することができます。

その他の研修として、体系的研修の開催についても、

障害福祉事業者も含め案内をしております。

また研修以外の就職支援事業などのイベントについても、

高齢、障害と区別をしておりません

地域包括ケア人材育成センターのホームページ上、介護サービス事業者リスト、

障害福祉サービス事業者リストを掲載しておりますが、

いずれも当センター事業の対象です。なお、介護、障害とも、

訪問サービスに限らず、施設職員についても同様に、人材育成に関して案内をしております。

平成31年度には、人材養成事業、研修相談事業に加え、就職支援事業、

事業者団体支援事業の4つの事業を柱に、さらなる展開を図る予定でございます。