2017年第2回定例会 一般質問
「ポートランドに学ぶ、グリーンシティのまちづくりとこれからのコミュニティデザインについて」
を通告(提出のこと)しました。
今後、武蔵野市がまちとして、より価値をうみだすにはどのようなまちづくりや
コミュニティデザインをするべきか。
大量生産大量消費の時代から持続可能な社会を願う時代に明確にシフトしています。
そんな中、物質的な豊かさよりも精神的、倫理的な充足感を求め、それぞれの生き方が問われていると感じるのです。
今後のまちづくりにおいては、この新しい時代の潮目をよんだコミュニティデザインが必要であり、
独立した個が自由なアプローチで地域貢献ができる、彩りやストーリーのあるまちづくりを
目指したいと、提案します。
↓↓ 通告書はこちら クリック ↓↓
グリーンシティのまちづくりとこれからのコミュニティデザインについて
photo by RO TAJIMA
———————————————-
件名:ポートランドに学ぶ、グリーンシティのまちづくりと
これからのコミュニティデザインについて
今、時代の転換期であると感じる。
格差は広がり、全ての世代で希望が見えにくい世の中で、特に若い世代の価値観が
大きく変化している時期であると考える。
代々伝わる家業から、大企業の終身雇用型の会社制度となり、核家族化が進んだ。
バブルが崩壊して以降、現在はベンチャー企業が躍進し、
起業家も次々生まれる「個」の時代となった。
女性の社会進出も進み、子育てしながら仕事をする女性が飛躍的に増え、
男女共に働き方改革の推進は急務だ。自治体は子どもを取り巻く環境を整え、
子育て世代を支える待機児対策や子育て世代の孤立対策等に追われている。
オックスフォード大学によると、今後10年から20年後には約半分の仕事は
コンピューターに取られるとされ、教育においては学力重視の詰め込み型ではなく、
「生きる力」を育む教育が重要視されているという。
世界的にも、大量生産大量消費の時代から持続可能な社会を願う時代に明確にシフトしている。
物質的な豊かさよりも精神的、倫理的な充足感を求め、それぞれの生き方が問われていると感じる。
今後のまちづくりにおいては、この新しい時代の潮目をよんだコミュニティデザインが必要だ。
独立した個が自由なアプローチで地域貢献ができる、彩りやストーリーのあるまちづくりを
目指すべきだと考える。
今後の本市のブランディングとして、ポートランドを例にしてグリーンシティの概念をより一層強め、
「生活の質が重視されるまち」「文化的背景を感じるまち」「環境に優しいまち」
「挑戦と生産ができるまち」を提案し、質問する。
1. コミュニティセンターを代表とした既存のコミュニティを深化させることについて
今年、武蔵野市市民活動促進基本計画改定計画が策定された。
これにより、地域コミュニティにおける新たな活動の展開、武蔵野プレイス市民活動支援活動の充実、
学生団体・NPO法人等の変化をふまえ、計画後期に向けた本市の市民活動促進・支援のあり方の方向性が示された。
① 武蔵野市市民活動促進基本計画改定計画において、多様化・複雑化する公共課題の解決のために
連携と協働の地域社会の実現を目指すとある。
本市が考えるコミュニティセンターの課題と、今後のあり方について、見解を伺う。
② コミュニティ未来塾、地域フォーラムは多様な主体での場づくりがすすんでいるのか、評価と課題、今後の展望を伺う。
③ 武蔵野市市民活動促進基本計画改定計画において、コーディネート機能の強化が記載された。
「コンテンツがあって立地条件が良ければ事業が成り立ったのが日本の20世紀後半であるとすれば、
コンテンツも立地条件もそれを活かす経営人材次第だというのが21世紀だろう」と藻谷浩介氏も
『和の国富論』で指摘している。
現況におけるコーディネート力の課題と、今後の展望を伺う。
2. 武蔵野市のブランディングについて「生活の質が高いまち」「文化的背景を感じるまち」
本市は23区外でありながら豊かな財政を背景に、水と緑、活発な市民活動、
老舗と新しい個性的なお店の共存、ライブハウスやアニメなど、武蔵野の文化を感じさせるまちだと考える。
世界中から「住みたいまち」として評価されているオレゴン州のポートランドは、
サスティナブル、コンパクトシティ、リベラル、回遊性、市民活動、環境先進都市、と
武蔵野市と共通するところが多い。
① 本市は長い間住みたい街ナンバーワンの称号を受けてきた。
どのようなところが評価されてきたと考えるか見解を伺う。
② 福祉施策においては、より一層「個」を多様な主体で支える施策を推進し、
小さな単位でのコミュニティを推奨していくべきだと感じるが、子ども分野・高齢者分野の福祉について、
今後の展望を伺う。
③ 本市が培ってきた文化はどのようなものと捉え、それらを次世代にどのように継承していくと考えるか見解を伺う。
④ 若い世代や子どもたち、子育て中の母親のサスティナブルな社会に対する意識が非常に高まっていると感じる。消費を含めた人間活動が環境配慮型で持続可能な意味合いを重視する流れになっていると感じる。
環境基本計画や生物多様性基本方針でも触れられているが、本市はまちをあげてエシカルな行動や文化を「武蔵野らしさ」として推進すべきであると考えるが、見解を伺う。
3. 武蔵野市のブランディングについて「環境に優しいまち」
環境問題に対する本市の意識は、平成11年に環境基本条例を制定して以降、
行政・市民・事業者共に高いと感じる。平成27年には第四期武蔵野市環境基本計画が策定され、
これまでの「エコシティ」から「スマートシティむさしの」の実現をめざすとある。
① 環境問題に対する新クリーンセンターの啓発の力に期待している。
新クリーンセンターのこれからの役割について、子どもたちや市内外へ向けた啓発等も含めた見解を伺う。
② ポートランドを形容する言葉の一つとして「farm to table」がある。
本市では市内産野菜や市内の農園を普及、応援する活動としてどのようなものがあるか伺う。
③ 今年コピス吉祥寺は「わたしが自然にかえっていく」「生命力と新鮮さを回復させる」
「豊かな暮らし方を広めていく」として、GREENINGをテーマにリニューアルした。
施設の外観にも多く緑が使われ、環境配慮のお店もあり、ウッドデッキでは「バスキングin吉祥寺」としてフリー演奏が行われている。
グリーンシティを形容するコミュニティの拠点として注目しているが、市の評価はいかがか。
⑤ 今後のまちづくりにあたっては、オープンスペースや景観、エコロジーの視点を重視していくべきだと考える。
ポートランドでは地権者や住民の多い地区を「エコディストリクト」で再開発したと言われている。
景観保全と産業振興、住宅開発のバランスを、サスティナブルな視点を重視して保っていくべきだと
考えるが、見解を伺う。
また、吉祥寺グランドデザインの改定にあたり、このような方向性を重視していくべきだと考えるが、
見解を伺う。
4. 武蔵野市のブランディングについて「挑戦と生産ができるまち」
自由競争社会が進み、格差が広がりを見せる中で、失敗ができない風潮がある。
一方で、お金以外に価値観を置き、地域貢献もしたいという若い世代の様々な挑戦が見られはじめた。
消費するだけではなく、特性を生かして地域と繋がろうとする動きは大切であり、
今後は世代を問わず挑戦と生産ができ、それを後押しするまちであってほしいと考える。
また、今年度中高生広場会議が施行予定であり、大変期待している。
① 様々な角度から市民の挑戦を支援し、そのプロセスを大切にすることで新しい地域力になると
考える。鶴岡ナリワイプロジェクトのように特に女性の小さな挑戦や創業に注目すべきだと考えるが、
本市の創業支援の現況と今後の展望を伺う。
② 文京区は「文京ソーシャルイノベーションプラットフォーム」として文京ミライカフェ、
文京社会起業アクション講座、ラーニング講座、ファシリテーター養成講座、コーディネーター養成講座、
新たな公共プロジェクト会議等を行った。これにより区で新しい活動を始める人が増え、
これまで地域で活動をしてきた人たちとのつながりも生まれたという。
本市も新たなコミュニティづくりのアプローチとして参考にしてはいかがか。
③ 地域コミュニティのハブ、新たなコミュニティの拠点として、今後の空き店舗、
空き家の利活用にも期待をしたいと考える。今年度行われる予定の調査を含め、
空き店舗・空き家の利活用や、リノベーションのまちづくりに対する市の見解を伺う。