自治基本条例には「子どもの権利」に関する記載を!(自治基本条例骨子案に対する会派意見として)

自治基本条例には「子どもの権利」に関する記載を!(自治基本条例骨子案に対する会派意見として)

2018-04-16

先日、自治基本条例の案が出されました。

武蔵野市 自治基本条例(仮称)骨子案 素案

自治基本条例は、市において「最高規範性」を持つとされています。

つまり、とても重要な条例になります。

市の歴史を踏まえて、これからの武蔵野のあり方や自治について、市民公募委員を含む

懇談会メンバーの皆さまが平日19時から21時に集まり、1年以上にわたって素案を作ってきました。

私も何度か傍聴させていただきました。

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この度、パブコメや市民との意見交換会を設けると同時に、

議会でも各会派からの意見を聞く機会を作って下さいました。

そこで私は文書を提出した上で、「子どもの権利」について書くべきだとお話させていただきました。

(↑の傍聴時もよく見ると指摘しています)
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この案では、「子ども」についても記述が全然ありません。

私は、いま自治基本条例を作るのならば「子ども」について触れるべきだと考えます。

<必要と思われるもの>
① 子どもは権利の主体であり、社会の一員として守られ、学び、成長する権利が保障されていること。
② 子どもはまちづくりへの参画を保証されていること。(意見表明権)
③ 子どもは武蔵野の歴史とこれからを継承していく次世代の担い手であること。

この視点は、「市民の権利」という章立ての中か、あるいは下に位置づけるのが自然かと
思いますが、「市民の権利」という章立て自体がなく、

それに付随するものは条例に散りばめられている構成になっています。

ですので、指摘させていただいた「子どもの権利」の概念にあたるものも

それぞれ散りばめる形でも良いので入れ込むべきだと主張しました。

今までも事あるごとに指摘させていただいている、「子どもの権利条約」の概念を重視すべきだという考え。

これからの社会づくりにおいて、いつでも立ち止まり、この概念について

都度確認しながら進む必要があると思います。

子どもの権利条例制定」「人権感覚を基にしたシティズンシップ教育を」(一般質問)

「子どもの権利条例策定」か「子育て応援宣言」に子どもの権利条例の概念を入れ込むべきだ(一般質問)

提出した文書はこちら。
自治基本条例骨子案素案に対する意見(笹岡ゆうこ)

今後の懇談会における話し合いに注目しています。

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自治基本条例(仮称)骨子案素案に対する意見
2018年4月2日
空 笹岡ゆうこ
1. 人権について
人権は全ての基礎となり、シティズンシップの土台となると考えるため、前文の表記においてはしっかりとしたものにしていただきたいと要望します。

2. 子どもの位置付けについて
子どもの権利について触れられていませんが、どうお考えか伺います。
本市においては、子どもプランにおいて表現されていると言われていますが、子どもの権利条例もなく、不十分であると感じます。
子どもの権利を保障する取り組みは市における全ての人々の自治と共生を進めるものであると考えます。ご検討をお願い致します。

<必要と思われるもの>
① 子どもは権利の主体であり、社会の一員として守られ、学び、成長する権利が保障されていること。
② 子どもはまちづくりへの参画を保証されていること。(意見表明権)
③ 子どもは武蔵野の歴史とこれからを継承していく次世代の担い手であること。

例1) 新宿区自治基本条例
第9章 子どもの権利等 第22条子どもは社会の一員として自らの意見を表明する権利を有するとともに、健やかに育つ環境を保証される。
例2) 厚木市自治基本条例
第8条 子どもは、市民の権利を有するとともに、次代の社会の担い手として健やかに成長できるよう、次に掲げる権利を有する。
(1) 生きる権利
(2) 育つ権利
(3) 守られる権利
2.子どもは、その年齢に応じた市民の責務を負う。
3.市民、議会及び市長等は、子どもの成長過程における保護及び支援の必要性を認識し、子どもが健やかに育つ環境の整備に努めなければならない。
例3) 大分市まちづくり自治基本条例
前文 (略)私たち大分市民は、互いに人権を尊重に、ともに考え、行動し、豊かな自然環境と平和で幸福な暮らしを、子どもや孫の世代に確実に引き継ぎ、発展させていくことを誓い、その道しるべとして、本市のあり方を定める最高規範である大分市まちづくり自治基本条例を制定します。
第5条 市民の権利
3.市民は、まちづくりに参画することができる。子どもも年齢に応じたもまちづくりへの参画を行うことができる。
5.子どもは、将来の地域社会を担う市民として健やかに育つ環境を求めることができる。

3. 条例の見直し規定について
条例の見直し規定については議論の必要があると考えますが、経緯を含めてお考えを伺います。

例1) 高松市 自治基本条例 第4章 条例の見直し等
第37条 市は、4年を超えない期間ごとに、この条例の規定について検討を加え、その結果に基づいて見直しを行う等の必要な措置を講ずるものとする。

以上