今から二十五年前、私が中学生のときから社会人になるまでの約九年間、武蔵野市の実家で祖父の在宅介護をしていました。
大好きな祖父は、パーキンソン病で要介護五の寝たきりでした。当時は介護保険導入期で、まだまだ家族介護が基本でした。母はヘルパーの資格を取得し、付きっきりで介護をし、褥瘡防止のために、私も二時間ごとの体位交換などを手伝っていました。
今、私は、子育てと認知症の父の介護をしています。ダブルケアをしています。この間、地域包括ケアが大きく進展し、地域資源が増えてまいりました。都をはじめ、自治体の皆様のご尽力のおかげであり、感謝を申し上げます。
誰もがいつか、様々な形で体の自由が利かなくなることや誰かのケアや支えが必要になることがあります。けれども、生きていることは尊いことだと、かつての祖父と今の父の姿から感じます。
高齢者は尊厳が大切にされて安心して住み続けられる、子供たちは自分らしさに自信を持って羽ばたくことができる、我々働く現役世代にはもっと余白がある東京を。
そんな視点で質問をいたします。


地域医療の確保について伺います。
武蔵野市吉祥寺では、令和六年十月に吉祥寺南病院が診療休止となり、この十年間の間に民間病院が四院も相次いで閉鎖、休止し、計三百三十九床が失われました。人口密度が高く、高齢化も進む吉祥寺エリアにおいて、二十四時間患者を受け入れる二次救急医療機関や災害拠点連携病院に空白が生じたままになっています。市民の不安は大きく、一日でも早く救急医療や災害対応可能な病院の再建を強く望んでいます。
都内全体でも、民間病院は赤字経営が常態化しており、地域医療の基盤が揺らいでいます。地域医療を守り支えるため、都の支援を求めます。
本来、診療報酬の見直しなど、国の対応が不可欠とは思っています。病院経営の厳しい現状を踏まえ、都はどのような取組を行っているのか伺います。

初めに、地域医療の確保に関するご質問についてでございますが、都は今年度、民間病院を対象に、緊急的かつ臨時的に入院患者数に応じた支援金を交付しております。
また、都が行っております調査におきまして、都内病院の約七割が赤字であり、急激な物価高騰などが病院運営を圧迫していることが明らかとなりました。
これを踏まえ、先月、診療報酬の引上げなどを求める国への緊急提言を行っており、引き続き、国の動向を注視してまいります。

次に、入院医療の確保について伺います。
国は、新たな地域医療構想の策定に向けて、都道府県向けのガイドラインの検討を進めています。今後、国のガイドラインを踏まえて、都道府県は二〇四〇年に向けた必要病床数の推計を行うこととされていますが、現行の基準病床数や必要病床数は全国一律の算定式に基づくもので、都道府県が地域の医療ニーズを一層反映できる仕組みが必要です。医療資源の状況は地域によって大きく異なり、医療ニーズも多様化しています。
高齢化により医療需要のさらなる増加が見込まれる中、都民の命、健康、安心を守るため、地域の実情や特性を踏まえた病床配置が必要であると考えますが、見解を伺います。

次に、入院医療の確保についてでございますが、都民が安心して医療を受けられるよう、地域の実情を踏まえ、効率的で質の高い医療提供体制を確保していく必要がございます。
都は、国に対して、適切な入院医療の確保を目的とした基準病床数制度等について、都道府県が地域の医療動向を反映できる仕組みとするよう提案要求をしております。

最後に、武蔵野市の水道事業の統合について伺います。
地元選出の都議として、都営水道事業との統合を目指す武蔵野市と連携しながら取り組んでおります。この間、ご尽力いただいている関係者の皆様、とりわけ地域を超えて、様々なお立場から積極的に後押しをしてくださっている皆様に心より感謝を申し上げます。
都は、武蔵野市と水道事業統合について検討を進めているところですが、進捗状況と今後について伺います。

武蔵野市水道事業との統合に関するご質問にお答えいたします。
水道局と市では、令和元年度に統合に関する課題整理のための検討会を設置しまして、施設の維持管理や料金徴収システム等における業務の相違点を抽出するなど、実務的な課題の整理を行ってきました。
昨年度からは、市の施設を直接確認する機会を設けるとともに、今年度は、新たに都と市の技術職による調査チームを立ち上げ、管路や施設の実態把握を進めておりまして、引き続き、市と緊密に連携して取り組んでまいります。

