同じ当事者として、子連れ議場入りニュースから感じる2つの問題と、武蔵野市議会の現状について

同じ当事者として、子連れ議場入りニュースから感じる2つの問題と、武蔵野市議会の現状について

最近にぎわしていたこの問題↓↓。

子ども連れで本会議場入りした議員、開会遅れる

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(NHK NEWS WEB)

賛否両論あったようですが、最初の感想は「勇気あるなぁ」ということと「残念ながらダメだろうなぁ」ということ。

議員になってみて、議会に関することは大変多くの決まりや規定があることを実感しました。

それは手続き等に時間がかかり、歩みが遅いという明らかなデメリットもあるけれど、

公的な場であり、何事にも合意形成が必要だということが大きいのだと思います。

ここには大きな2つの問題があります。

⚪︎1つは、いわずもがな「子ども(特に未就学児や低年齢の子ども)を育てながらの議員活動に理解と協力が足りないのではないか」ということ。

⚪︎もう一つは、「会派に属さない議員」あるいは「一人会派の議員」は、議会運営等について意見を表明する機会がないということです。
(議会によって違います)

子どもを育てながら議員活動する、特に子どもの年齢が小さい母親議員というのは

全体数が圧倒的に少ない上に、プラス、無所属となると尚更・・・です。

私も同じく無所属ですし、当選した頃息子は未就学児でしたが、

同じような状況の同世代の議員というのは他自治体を見てみてもいませんでした。
(もちろんいると思いますが、周りにいませんでした)

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そもそも当事者がいないから、仕組みができていないのです

日本において政治分野に女性は少ない。

日本のジェンダーギャップ指数、過去最低を更新、114位に

表
図

だったら仕組みを作っていくしかないのですが、会派に属していないと議会を運営する議会運営委員会にも入る事が出来ないのが現状です。

私は無所属が集まった会派に属していますが、会派に属さないと

⚪︎常任委員会は大会派から割り当てられていった、最後に決定

⚪︎特別委員会に入れない(予算・決算含む)

⚪︎代表者会議、議会運営委員に入れない
(深沢議長の時に、議運の最後に会派に属さない議員に配慮して、
毎度コメントを聞いていました)

こんな事が起こります。

そこで全員協議会でこのように意見をしました。

↓↓↓クリック↓↓↓
議会基本条例 全員協議会

まず会派について。

会派

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選挙で市民の方々は「会派」に投票、負託をしたわけではないのだから、

会派の属さない議員も公平に意見をよう言えるようなしくみにするべき、ということです。

今回の12月決算委員会から会派に属さない議員が出られないかどうかを働きかけ、

結果、年明けから再度議会改革について話しあいをすることとし、

平成30年3月の予算委員会からの参加を目指す、という議会運営委員長のお言葉をいただくことができました。

次に、子ども連れの市民の方の傍聴について。

子連れ傍聴

当選したばかりの時に、
まず子ども連れの市民の方が本会議を傍聴する時に

子どもを預かりスペースのための場所とベビーシッターを用意し、

排除されない仕組み作りをするべき!!!と主張しましたが、

いつのまにか、たち消えていませんか????と指摘させていただきました。

この後、議運の皆さんで話をどんどん進めてくださり、

結果、第二応接室を少し改修し、子ども見守りの人員に対する予算を議会全体の意思として要望することになりました!!!!(平成30年度予算)

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そして、出産・育児・介護などの理由で一般質問ができない場合の対応について、

「文書質問」という形で質問を実現できないか、と問題提起しました。

文書

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本会議場にどうしても来られなくても、議長が認める理由(出産・育児・介護を入れていただきたい)ならば

文書質問ができる仕組みにすれば、もっと議員になれる方が増えるのはないかと思うからです。

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それまで文書質問に関しては、議員の追加権利として執行部に文書で公式に質問ができる、という
観点から議論がされていたようですが、

私のように、出産・育児・介護の観点から文書質問の必要性について発議されたのは初めてだったようなので、

後日きちんとした文書を提出し、正式に議題にあげてもらえるようにしました。

↓↓ 文書質問の提案と、その根拠  ↓↓
文書質問 提案

(案)
議員は、会期中執行期間等に対し、一般質問の代替として文書で質問することができる。ただし、出産、介護などの欠席の事由を附して議長に届け出がされ、議長がそれを認めた場合に限る。

文書質問根拠1

文書 根拠2

文書質問については、前向きに検討していただいています。

子ども連れでも、無所属でも、会派に属さなくても、介護があっても、

決まった一部の層で政治を回すのではなく、

真に開かれた、多様性ある議会の実現に向け、力を合わせて一歩づつ進めていきたいと思います。