平成27年度決算の認定に賛成の討論をしました

平成27年度決算の認定に賛成の討論をしました

第3回定例会、平成27年度決算の認定に

会派代表で賛成の討論をしました。

↓↓↓

決算討論

最後にコミュニティの話をさせていただきました。

ぜひお読みくださると嬉しいです。

↓今日で2ヶ月間インターンをしてくれた

ゆきのちゃん(中央大)が最終日になりました。

議会の傍聴も地道にしっかりとしてくれました。

私も3人のインターン生に本当に感謝しています!

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↓以下は討論内容で、リンク先と同じ内容のものです。

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会派・空を代表し、平成27年度一般会計、4特別会計、水道事業会計の決算の認定に賛成の立場で討論します。

平成27年度は、戦後70年の節目を迎え、改めて平和の大切さを強く認識する中で新たに安全保障関連法が成立するなど、
国際社会での日本の立ち位置においても大きな変化あった1年でした。

そんななか本市では、第5期長期計画の4年目として「一人ひとりを大切に、平和をつなぎ、確かな未来を拓く予算」と
位置付けられました。総合的には、一人ひとりの‘生きる’を支えるための福祉施策に重点をおいた堅実な市政運営であったと感じられました。

歳入は685億1539万4千円、歳出は655億9175万3千円と、過去最大規模を誇りましたが、経常収支比率等の評価指数も健全で、基金増市債減は大変評価できることです。
これは転入者増による個人市民税3.5%増も大きく寄与したものであり、今後も「住みたい町、住んでよかった町」と評価されるような
積極的なまちづくり、単身層だけでなく、ファミリー層から支持を得られるまちづくりを推進していっていただきたいと思います。

また、固定資産税の評価替え基準年でありながらも本市の影響は少なく、法人市民税も調停額増により6.2%増でありました。
しかしながら今後は、法人税等の税率引き下げ、課税ベースの拡大により、見込みで年間計10億円の歳入減も予測されていることから、注視していかなければなりません。

総務費においては、私立幼稚園等助成事業、幼保小の連携、若者サポート事業等、子どもや若者、家庭を支える施策も
堅調に進んでいることは評価できることです。
また、第5期長期計画調整計画策定により、新たな市政運営の道筋がつきました。策定段階においても、有識者や公募市民を用いた策定方法や、パブリックコメントや議員による全員協議会など、丁寧で開かれた議論がされるよう努力されてきたと評価致します。しかしながら、個別要望の受理等、公平性に対する疑問点も見受けられました。
また、この間の公共施設等総合管理計画特別委員会では長期財政見通しの上方修正の可能性が明らかになりました。これにより、コミュニティづくりや子ども関連にもっと力を入れていく事は可能であると考えます。今後及び次期策定にあたっては、これらの指摘を踏まえ、改善や修正をしていっていただきたいと要望致します。

民生費に関しては、扶助費に関わる国庫支出金や都支出金などの特定財源が多い費目ながらも、今後はより一層の社会保障費の増も見込まれるため、適切な財源を国や都に要求していく必要が感じられました。

地域リハビリテーション事業や、相談支援体制、生活困窮者自立支援事業等、「困った」を支える施策が進んできている事は大変評価すべき事です。
この間の待機児対策は、市の最重要課題の一つとされ、保育定員増に向けて積極的に取り組んでまいられました。引き続きアクセルを踏み、保育の環境整備をしていく必要があります。また、認定こども園の2年保育の妥当性ついては再考すべきではないかと考えています。
また、バリアフリーマップ2016も大変わかりやすいものが出来たと評価致しますが、今後はベビーカー利用者や子ども乗せ自転車利用者等の子育て層にも向けた、ユニバーサルデザインのまちづくりの観点を、全庁的により一層強めて行っていただきたいと思います。

衛生費に関しては、母子保健事業や休日診療による医療の役割分担の明確化など、生活に密着した医療及び保健・相談体制が整備されてきたことを評価致します。また、市民の不安に直結する環境対策においては、しかるべき費用をかけ、着実に対応していっていただきたく思います。特に、放射線対策事業においては、まだ福島第一原発事故の収束の気配も見えない中、尻すぼみしていくことのないよう強く要望致します。

商工費に関しては、景気対策としての補助金に関してはここ数年、予算と決算の開きが大きく見られる事業も見受けられました。全体の予算も鑑みながら、適切な配分をすると共に、創業支援等にも力も入れ、多角的に武蔵野の商業を盛り上げていっていただきたいと思います。

土木費に関しては、京王線ホームドア整備事業など、ハード面において順調に整備がされてきました。
トータルなエリアマネジメントにも取り組み、3駅の総合的な発展や魅力あるまちづくりを進めていただきたいと思います。

消防費においては、災害用トイレの整備、総合防災訓練の実施、発災直後の初動体制の確認や実際の避難所開設訓練等、今後起こりうる大きな災害に対しての細かい対策が練られてきたことは大変評価致します。
今後も、市民の連携による避難行動要支援者対策等の一層の推進と、新たに液体ミルクの備蓄検討や乳幼児連れの避難対策の検討など、小さな子どもを持つ家庭に向けた防災の啓発や対策等にも重点的に取り組んで行っていただきたいと思います。

教育費においては、全般的に必要な費用はしっかりと出していく姿勢が見られました。子どものSOSをキャッチするのは多くの場合学校となり、プラットフォームの役割を担っています。
小中一貫の義務教育学校の設立の是非も検討されているところでありますが、小学校はインクルーシブ教育の拠点であり、「みんなの学校」であります。地域すべての子どもの為の公教育である必要があることを念押しさせていただきたいと思います。また、地域、学校、行政の一層の連携もお願いしたいと思います。

今回の審議において最も課題としたのは、武蔵野のコミュニティの在り方についてです。「子どもたちは社会の宝であり、地域みんなで育てる」という「地域子育て」の視点や理念が薄れてきているのではないか、ということです。
全国的にも、子ども・高齢者・障害者への行き過ぎたコスト論や、自己責任論が強まり、ともすると社会的弱者が排除の対象となってしまうことに強い懸念を抱いています。
子ども関連施設が迷惑施設とされ、保育所建設反対運動が起こったことは、新聞報道の通りです。
歴史的にも長い間市民自治を謳ってきた武蔵野もそういった議論が起こる例外ではないことがわかりました。
コミュニティの中にしっかりと子育てを位置付け直し、福祉都市むさしのからの概念から子育てを切り離さないようにすること、市民による包摂的地域社会を実現するコミュニティを再構築することの必要性を強く感じました。
これには公である自治体が、ソーシャルインクルージョンの理念をしっかりと打ち出す必要があり、その責任があります。
「一人ひとりを大切に」する社会は、お互いがお互いを尊重し、権利を認め、話し合い、解決し、助け合う社会です。
今後の市政運営にあたっては、コミュニティのありかたについての課題を認識し、子ども子育て関連にも一層の力を入れて、しっかりと取り組んで行っていただきたいと要望致します。

以上で決算の認定に賛成の討論とします。