武蔵境駅前PPP事業とは、北口駅前市有地に
公民連携PPPの手法で有効活用する、というものです。
市が所有する土地を、定期借地で事業者に貸し出し、民間業者によって
建物を建て、市政センター分を市が賃借として賃借料を払うものです。
かねてより移設の必要があった市政センターを2階にいれて、
1階にクリニックと薬局と親子カフェ、2階に体操教室(子どもの送迎付き)、
屋上にBBQもできるガーデンスペースとなっています。
かねてから武蔵境駅前PPP事業に関しては、PPPという手法の是非や、市民参加のまちづくりという課題に加え、政治的な問題もはらみ、
・市民の財産を毀損するPPP事業反対に関する陳情
・情報公開制度の適正運用と市民参加を求めることに関する陳情建築確認行政の公平適正な運用を求めることに関する陳情
・武蔵野市健康福祉総合計画に基づく「かかりつけ医制度」の充実と武蔵境駅北口市有地有効活用事業の見直しに関する陳情
などが出ておりましたが、いずれも本会議にかかって反対多数で不採択。
私は衆議院で提出されている「官民連携推進法(案)」については、
「多様なPPP/PFIの手法導入を優先的に検討するよう促す仕組みづくりを構築すると共に、
運用拡大をしていく」といったことや、
「民間業者が高い収益性を確保できるように努めるものとする」
「PPP/PFIの推進を妨げるような規制の撤廃または緩和を速やかに推進するものとする」
といった内容等について、
全体のまちづくりとしても大きな大きな懸念があると考える立場です。
(これは↑の反対討論でもお話ししています。)
↓↓ それまでの陳情反対討論はこちら ↓↓
そして、
「水道・公共インフラが奪われる!〜水道法改正とPPP/PFI推進施策の問題点〜」
という勉強会を主催するグループ(まちの暮らしと自治を守る市民と議員の会)のメンバーでもあります。
座長に山田正彦さんがいます。
今回は総務委員として
・武蔵境駅北口市有地有効活用事業に係る疑惑に対して真相究明を求めることに関する陳情
の審議でした。
陳情中にある、
①「水面下で交渉してきた業者」はPPP当選業者かどうか
→水面下ではなく、市のプロポーザルガイドラインに則って事前調査をしていたこと。
そしてその業者と当選業者は別であることが明らかになりました。
陳情の趣旨である「`水面下`で交渉していた事業者が当選業者に違いない。
審査過程が不透明だ」という前提が事実と違うことがわかりました。
また、コンサル契約後にはコンサルにより4社にも調査を入れています。
公募の前に接触をすることが不公正なことならば、
このコンサルが行った調査も不公正を判断しなければならないのではないでしょうか。
加え、これもかなり前に議会が報告を受けており、
「ヒアリングを行ったからといっても、プロポーザルに有利になることは多分ないと思いますけれども」と
とう(pppに関して情報開示請求をしている側の自民党の)議員の発言もある、
と指摘させていただきました。
議会への報告時には、議員側も問題視していなかったのです。
②「市のスケジュール案はあまりに短く、当該相談事業者(①の業者のこと)以外は
応募できないのでは、というアドバイスを無視し、公募を開始した」のでは。
(=つまり、①の事業者ありきで公募を行ったのではないか、つまり不透明・不公平だ。)
これに関しては
→コンサルから貴重なアドバイスをもらった「ので」当初のスケジュールを半年間長く変更していた。
ということが明らかになりました。
ということで、陳情の前提条件、疑念、ご指摘には当たらないことがわかりましたので
陳情には反対票を投じることにしました。
↓↓ 総務委員会議事録(笹岡部分) 陳情審議はp8から) ↓↓
審議質疑中に自民党側の議員からヤジが飛んだため、
「私が今しゃべっているのでちょっと待ってください(怒)」と言っているくらい、
審議は白熱しました。
私は陳情に反対しましたが、賛成議員の中には「この陳情審査によってすでに真相を究明している」という判断から
「済み」として賛成した方もおり、また陳情の働きかけの先が議会であるので、
取り扱いが難しかったこともありますが、しっかりと審議でき、疑念が晴れたと感じます。