一般質問「武蔵野の文化から考える、これからのまちづくりと教育等について」通告書です

一般質問「武蔵野の文化から考える、これからのまちづくりと教育等について」通告書です

H30第二回定例会 一般質問 笹岡ゆうこ「武蔵野の文化から考える、これからのまちづくりと教育等について」

今回のテーマは「武蔵野の文化」。

文化という言葉を、芸術文化だけではなく、いかに広域に捉えられるかがキーだと思います。

まちの文化を考えるにあたっては必ず、歴史、人々の暮らし、精神性、倫理観、哲学、といった

ことまで深堀りする必要があると考えます。

これから、市の10年間の方向性を決める「第6期長期計画」の策定が始まります。

そして、今までに書く計画に散りばめられていたその「武蔵野の文化(精神性)」「大切にしてきたもの」

とは何かを今一度考え、共有し、着地点を探していく作業が必要だと思います。

それを横串とし、ひとつの土台として今後のまちのあり方について考えたいと思います。

 

都市公園法改正をヒントに、オープンスペースと緑を活かしたまちづくりについても伺います。

 

20180603-26

 

 

また、教育についても伺います。

 

道徳の「特別な教科化」、プログラミング教育、アクティブラーニング、英語教育など

様々な教育の変革の時期です。

これからどんな理念を軸に、どのような教育をしていくのか伺います。

 

AIの台頭も予測されています。今大事なのは、「正解が一つではない中で、正しさや倫理観、

 

大切にしたいものなど、人間しか持ち得ない判断力に重きをおき、

 

 

自分の頭で考えられる子どもたちが育つことが大切であると考えます。

 

 

20180603-35

平成30年6月5日
武蔵野市議会議長 本間まさよ殿
提出者 13番 笹岡ゆうこ

市政に関する一般質問通告書
6月12日開催の第2回武蔵野市議会定例会で、下記のことを市長・教育長に質問したいから通告する。

件名:武蔵野の文化から考える
今後のまちづくりや教育等について

文化は芸術文化だけではなく、歴史であり、人々の暮らしや営みであり、精神性であると考える。
それらが全て総合されてそのまちの都市文化となり、まちづくりになると考えている。
まちの文化は何かということを考え、共有することは、今後のまちづくりにおいても土台となるものであり、
大切であると考える。

I. 武蔵野市の文化について

① 市長は、本市の魅力についてどのように捉えているか。来街者の視点と、市民の視点から伺う。
② 市長は、参加と協働などの市民の行政との関わり方の歴史などから考える、本市の市民性について
どのように捉えているか見解を伺う。
③ 市長は、市民に向き合う行政として、これまで培ってきた行政側のポリシーや姿勢について
どのように考えるか、見解を伺う。
④ 市長は、本市のまちの経済活動の歴史や特色をどのように捉えているか、サブカルチャーも含め、
見解を伺う。
⑤ 市長は、次代を担う子どもたちに何を継承していきたいと考えるか、見解を伺う。

 

II. 市民性や都市文化を生かした施策等について

 

① 武蔵野市文化振興基本方針(仮称)の中間のまとめがまもなく出される。市の芸術文化や、
文化施設に関する部分以外の市の文化についてはどのような話し合いがされてきたかを伺う。
また、この方針をどのように今後の市の施策や個別計画に活かしていくのか伺う。

 

② 吉祥寺に特化したものといえば吉祥寺グランドデザインがあり、2019年度中に改定が行われる
予定で注目がされている。策定にあたって大切にしたいものは何か、見解を伺う。

 

③ 吉祥寺という大きな商業地を内包する本市においては、吉祥寺グランドデザインにおける分析や
まちづくりの方向性も他の計画や方針に影響力を持つと考えるが、同じく三鷹や武蔵境が持つ歴史や文化にも
注目していくべきだ。この2つの地域の持つ歴史や文化についてどのように捉えているか、見解を伺う。

④ 本市の歴史や立地、市民性を踏まえて今後30年のまちづくりを考えることが大切であると考える。
今後も社会情勢は大きく変化し、価値観も多様化し、先が読みにくいと感じるが、本市が普遍的に大切にしてきたもの、
または今後も大切にしていきたいものとは何かを考え、話し合い、共有することは必要であると考える。これまでの取り組みを伺う。

 

⑤ 第六期長期計画、都市マスタープラン改定、自治基本条例、第五次子どもプラン、次期コミュニティ構想等、
様々な市の施策においての根幹としてⅠやⅡ①の内容を位置付けるべきではないかと考えるが、見解を伺う。

 

III. 都市公園法改正から考える、緑やオープンスペースを生かして文化を生み出す施策について

 

① 本市は昭和48年に「武蔵野市民緑の憲章」を定め、平成28年武蔵野市自然環境実態調査報告書
において緑被率は24.3%と、自然との調和と一層の緑化に努めてきた。

緑に対する本市の考えを伺う。
② 平成29年6月都市公園法が改正された。国土交通省によると、社会の成熟化、市民の価値観の多様化、
都市インフラのの一定の整備等を背景とし、緑とオープンスペースが持つ多機能性を、都市のため、地域のため、
市民のために、最大限引き出すことを重視するステージに移行すべきとしている。

 

本市は緑とオープンスペースの重要性と、それらがもたらす創造的な地域力や市民力が増加する可能性についてどのように捉えているか、見解を伺う。

 

③ 公園法改正では、PARK-PFI(公募設置管理制度)が創設され、広場等の公園整備を

合わせて行う収益施設の設置管理者を公募選定する手続きの創設や、事業者が設置する施設から

得られる収益を公園整備に還元することを条件に事業者には都市公園法の特例措置が

インセンティブとして適用される等の制度ができた。
本市において、この法改正がもたらす影響はどのようなものがあると考えるか、見解を伺う。
④ 今後のまちづくりにおいては、公園を含むオープンスペースでの市民の地域活動や

コミュニティ活動、地域を盛り上げる民間の活動等の様々な自由な活動をなるべく

制限しないように規制を工夫していくべきだと考えるが、見解を伺う。
⑤ 境南ふれあい公園前などはプレイスの指定管理である。指定管理制度においては

指定管理料の全額清算方式をとっているが、都市公園法改正の趣旨も鑑み、

指定管理事業者が自主自立で、やりがいを持ってまちのため、地域のため、

市民のために取り組めるような運用の工夫も必要になってくるのではないかと考えるが、

見解を伺う。

 

⑥ 近年の増え続ける保育需要において、お散歩の時間に公園に出かける保育所が多く、

保育スペースとしても公園の役割も大きくなっていると感じる。

保育現場からは様々な声を伺うが、市はどのように認識しているか伺う。
⑦ 平成29年策定の公共施設等総合管理計画によると、市民一人当たりの公園面積は

4.65㎡であり、
公園空白地域を中心に新規整備が必要であるとされている。

今後は小さなポケット公園を増やしていくよりも、
子どもたちや高齢者のニーズや、都市の防災機能を考慮し、一定の広さを持った

公園整備に努めていくべきだと考えるが、見解を伺う。

 

 

IV. 文化と教育の密接なかかわりと、今後の武蔵野市の教育について

 

① 教育基本法において、前文には、平成18年の改正前「われらは、個人の尊厳を重んじ、

心理と平和を
希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性豊かな文化の創造を目指す教育

を普及徹底しなければならない」、

 

改正後「個々の尊厳を重んじ、心理と正義を希求し、公共の精神を尊び、

豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、

新しい文化の創造を目指す教育を推進する」とあり、

教育の根底には文化の創造があることがわかる。この教育基本法の理念に則り、

本市は何を大切にし、どのような教育活動をされているか伺う。

 

② 本市は、「知性・感性を磨き、自ら未来を切り拓く武蔵野の教育」とし、

「生きる力を育む教育」
「学びの質を高める教育」「学校と地域が協働した教育」を3つの柱としている。

この「生きる力」とはどのようなものと捉えているか、見解を伺う。

 

また、アクティブラーニングやプログラミング教育と、「生きる力」の関係性についての見解を伺う。
③ ②の3つの柱を定めた第二期武蔵野市学校教育計画がまもなく改定される。改定にあたっては、
インクルーシブ教育の推進、教育格差の是正、子どもの貧困対策、子どもたちが自分の頭で考え、
持てる力を伸ばしていくことができるような教育の推進等を目指していただきたいと考える。
また、持続可能な開発のための教育(ESD)の実践も求められていると考える。何を重視していくのか、
今後の展望を伺う。
④ 本市の歴史や文化について、子どもたちが考える機会はどのように持っているか現況を伺う。
また、市民性を高める教育の今後の展望を伺う。
⑤ 2013年、オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授は

「雇用の未来」において10年から20年後にAIの台頭により約47%の仕事が

自動化されるという分析を発表した。
今後の教育においてはAIが持ち合わせていない、数字や統計では表せない部分の人間の判断力こそ
必要であると考えるが、教育長の見解を伺う。

 

V. 個別の懸念事項について

 

① 平成30年度から小学校、平成31年度から中学校において、道徳が「特別な教科化」される。
平成29年道徳の教科書検定においては、学習指導要領が示す、「我が国や郷土の文化と生活に親しみ、
愛着を持つ」という内容を鑑み、パン屋を和菓子屋に修正したこと等に関して

違和感を持つ声が多く、報道でも話題になった。

道徳の評価については大くくりな評価をするとしているが、本市は道徳の教科化において、
どのような考えを持っているか伺う。
② 本市は保育において守るべき独自の基準として、子どもの最善の利益を最大限に尊重するため
「武蔵野市保育のガイドライン」を設けてきた。一方内閣府は男女問わず仕事と子育ての両立ができることを目的とし、
企業主導型保育事業の推進を図っている。

市内においても特徴的な教育を行う保育事業者が企業主導型保育事業者となった。

今後も、競争の激化、教育の前倒し、格差の拡大などが幼児教育において進む可能性があると

懸念しているが、本市としては今後増えるであろう企業主導型保育事業との関わり方や、

保育の質の担保等の課題と対応について、どう考えているか見解を伺う。